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平成24年度 金城大学医療健康学部 卒業論文発表会

10月6日(土)に医療健康学部の卒業論文発表会が行われました。

開会式では奈良学長よりお話がありました。

「研究というのは課題をいかに改善・解決するかという、知的作業の一つです。
私たちが患者さんを診るというのも、課題・改善・解決です。良く言われている事ですが、患者さんは教師であると言われます。
患者さんから学ぶことは多く、その患者さんから学び、次の患者さんにそれをいかに活かすか、それがないと臨床家として何年やっても成長しません。
卒業論文とはコツコツとデータを収集し、それを文字にするという事は自分の成長に繋がります。また、それが良いこと、新しいことを見出せた研究なら他の人の参考にもなります。
前回、前々回の卒業論文抄録集には「訓練」という言葉が多くありました。私たちの仕事は、まず理学療法です。必要に応じて理学療法を通じたリハビリテーションを行います。「訓練」は学術用語ではないので、今後は使用しないでほしい。」
と卒業論文の意義や注意点を話されました。

 

開会式後、3つの各会場では司会進行の方が制限時間など諸注意事項の説明をして論文タイトル、発表者をアナウンスすると場内暗転。卒業論文発表会の始まりです。
壇上へ進む学生は緊張した様子でしたが、パワーポイントで資料を見せながらしっかりとした口調で発表をされました。

 

どの卒業論文も理学療法に関する新しい着眼点であったり、先行研究の内容を更に押し進めた研究成果について発表していました。
医療の進化はこんな所から始まるのだろうな、と考えさせられました。

 

論文発表後に質問を受け付けるのですが、司会進行の方や会場の学生からの質問にはデータを紐解き答えていましたが、先生からの質問には苦戦している姿が・・・・
教えて頂いている先生からの質問には、なかなか答えられないですよね。

 

「ヒール靴歩行と膝関節の動揺との関係」というタイトルで発表をされた、中屋順子さんにお話を聞きました。

医療健康学部に入学した動機は?

PT(理学療法士)になりたかったからなのですが、親族に関節リウマチを罹っている方がいて、その方の話や実際にリハビリをされている所を見てPTに魅力を感じた事が志望の動機でした。

今回のテーマを選んだ理由は何ですか?

ヒール靴を用いた研究をしたいと思ったのは、2年生の時に聞いた先輩の発表を聞いて「私もこの研究をしてみたいなぁ」と思ったからです。私も普段ヒール靴を履いているので、それが足にどの様な影響があるのかを調べてみたいという事もありました。

卒論に対しての取り組みについて

ヒール靴を履いている対象者を10人集めたり、3軸加速度センサやビデオなどは小島先生からお借りしたり、過去のヒール靴についての研究を調べたり、センサの使い方を習ったり、やるべきことはたくさんありました。考察では正常な歩行が理解できていないと比較できないので、必要な膝関節についての知識も解剖学的、運動学的に文献を調べました。

いつ頃から着手しましたか?

3年生になってすぐにテーマを決め,夏季休暇中にデータを取り終えました。医療健康学部の学生は4年生の4月から8月に掛けて学外実習が2回あるので、早めにやっておかないと卒業論文の提出や発表に間に合いません。

どの様な点に注意しましたか?

とにかくデータが膨大で数値を間違えないように心がけました。
結果と考察では思ったようなデータが出ませんでしたが、それをどの様に考察していくかという点に悩みました。

後輩へアドバイスをお願いします

私が反省しているのは卒業論文に取り掛かるのが遅かったので、4年の夏休みに考察や結果のとりまとめをしていると就職活動や国家試験の勉強などが重なって一番大変な時期となります。
3年生の間に考察までやっておくべき!だと思いました。その方が考える時間も多く取れるし、より研究を深める事ができるはずですから。

 

卒業論文発表を終えて今の心境は?

本当に大変でしたので、ホッとしています。テーマを臨床に結びつけるのは難しいとは思いましたが、ヒール靴を履いている方にこういう影響があるよ、こういう傷害予防ができるよ、と理学療法士の目線でアドバイスが出来るようになったと思います。
今回、卒業論文を作成するに当り非常に先生には助けられました。研究をどの様に進めたら良いのかも分かりませんでしたから先生の力は大きいなと感じました。普段の授業では常に受身ですし、レポートとはまた重みが違います。教科書にも出ていない事を調べたり、結果をまとめたりすることで、自分の見解を示す考え方が身に付いたと思いました。

 

全61もの卒業論文発表が終わり閉会式では奥田教授より労いの言葉が送られました。

今日のために沢山の時間を使い研究を進めてこられた皆さん。この努力は将来あなた方の力となり自信となるでしょう。