≪講師≫
天野 良平 氏(金沢大学名誉教授、日本聞き書き学校講師)
≪開催日≫
2025年12月13日(土)
≪概要≫
聞き書きは、身近な高齢者の話を伺い、小冊子にし、語り手の生き方、技、昔の地域の姿を、その小冊子で残していく活動です。ご家族や身近な方の話を残しませんか? 驚くような発見がありますよ。
≪当日の様子≫
聞き書きの第一人者である天野良平氏から、聞き書きの定義や聞き書きにまつわる先人の言葉、聞き書きの楽しさについてお話いただきました。参加者は天野氏がこれまでに手掛けた聞き書き本を実際に手に取り読んでみる体験、そして、最後には聞き書きの実践“7ミニッツ聞き書き実践”に取り組みました。
天野氏は、「お年寄りに話を聞かせていただいて、それをその方の話し言葉で書いて一冊の本にして差し上げ残していく」と、これまでの聞き書きの経験から実例を交えて地域に暮らす人々の物語りが作りあがるまでの経緯をお話くださいました。出会いからインタビュー、本の製作、ご本人に本として差し上げた後に、聞き書き本の中の物語りがご本人やご家族、周囲の人々にどのように活かされていったのか、音声も交えて臨場感のあるお話でした。また、天野氏は聞き書きの基本構造を示し、聞き書き本を中心として聞き手、語り手、読み手の関係が、地域の温かい、そして新たな関係をも生んでいくという可能性も持っているとお話くださいました。
終盤の、“7ミニッツ聞き書き実践”では、参加者が自分の得意なこと、好きなことについて相手に話す時間を持ちました、参加者は互いに相手の話しに真剣に耳を傾け、互いの物語りを共有する笑顔と笑い声が穏やかにあふれる時間となりました。
≪公開講座アンケートより受講者の声≫
・自分を振り返ることができてよかったです!
・聞き書きの重要性を知りました。後世に伝承していくことが大切です。
・聞き書き。初めて耳にした講座で新鮮でした。
・おもしろい講座でした。人の生き方、時代背景、消えていく語り言葉。時間をかけて読んでみたいなと思った冊子がいくつもありました。新しい出会いでした。
・昔の自分を回想でき、楽しかった。
・聞き書きはどんな事も知らなくて詳しく説明されました。おだやかな語りを聞き、心もホッとしました。ありがとうございました。


